JR目黒駅の西,徒歩3分。寛永年間(1624〜44年)に修験僧の大海法印が出羽の湯殿山から大日如来を勧請したのに始まると伝えられ,農民の神,商売の神として信仰を集めてきた。 明和9年(1772年)2月29日にこの大円寺から出火した火事はたちまち燃え広がり、江戸の町の大半を焼き尽くし,多数の焼死者を出したことで,明和の江戸大火または行人坂の大火として知られている。境内の左手にはそのときの死者を供養する520体の羅漢像(五百羅漢)がある。 また、境内右手の阿弥陀堂には八百屋お七の地蔵尊が祀られている。かつて大円寺の坂の下に明王院という寺があり、そこの西運上人が仏師に彫らせたもので、この像にまつわる話として、八百屋お七と西運(吉三、きちざ)の恋物語が語り継がれている。