京王線多磨霊園駅の北東、徒歩8分。近くにある上染屋八幡神社が管理する不動堂。こぢんまりした社殿の手前にはさらに小さなお堂(上染屋八幡神社宝物殿)が建っており、中には国の重要文化財に指定されている阿弥陀如来立像が安置されている。 この像は、弘長元年(1261)上野国八幡庄で造立されたあと、この地に近代の廃仏毀釈まであった不動明王を本尊とする玉蔵院というお寺に安置されていたが、玉蔵院が廃寺になって仏像も行方不明となっていた。仏像は変遷を経て徳川本家を継いだ家達(いえさと)の手に渡り、玉蔵院の後身であるこの不動堂に納められたと伝えられている。 小さな社殿とお堂であるが、国の重要文化財を安置しているということに驚く人が少なくない。